
トイレなどの部分リフォームの場合は、場所そのものの広さを変えることはできないので、限られた場所でいかに快適に過ごせるかがポイントになってきます。壁や床の色・質感とともに、どのような機能を持たせたいかを明確にしておきます。ウォシュレット、暖房便座、自動洗浄装置など、便器のバリエーションはとても豊富です。どんなトイレにしたいか、イメージを固めてから製品を選ぶようにします。
またトイレットペーパーなどの備品は、トイレ内に置ける方が便利ですので、壁に埋め込み式収納を設置すると空間がすっきりします。
トイレのドアの開き方は、通常は内開きが多いですが、最近は中で人が倒れた場合のことを考えて、外開きにするパターンも増えてきました。しかし、トイレは廊下に面していることが多く、人の動線を考えないと外開きドアは事故の元です。最も省スペースでイザという時にも安心なのは、引き戸です。
ユニットバスはサイズが規格になっているので、リフォームもしやすくなります。メーカーが工場で製造する床・浴槽・壁パネル・天井パネル・ドアの各パーツを選び、現場でそれらを組み立てます。軽量で工期も3〜5日程度と工事が簡単なため、工費も安くつきます。工場生産のため、性能が均一。最近は在来工法のタイル貼りに劣らないほど、デザインやグレードのバリエーンョンも豊富です。ただし、規格サイズのため、スペースが合わないと使えない場合もあります。
浴室の床は安全性を考え、水はけがよくて滑りにくい素材を選ぶ、手すりを設置するなどの配慮も大切です。手すりの取り付けには、事前に壁面調査をする必要がありますが、マンションなどで使用されているユニットバスの壁面にも、安心して取りつけることができます。

キッチンをはじめとする水回りの変更には多くの制約があります。まず換気扇や給排水管の位置は、一般的に移動することができません。ただし、キッチンの場所をそのままに、向きを変える(対面式にするなど)のような変更であれば可能です。またレンジフードは、既存の排気口の位置に合うものを選ぶ必要があります。
壁材は、シンクやレンジまわりは目地がなく掃除しやすいキッチンパネルを、その他の場所には汚れ防止機能つきのクロスを選ぶようにしましょう。床材には、水が飛んでも拭き取りやすく、油がしみ込む心配もない塩化ビニールシートがおすすめです。最近ではタイル調や木目柄など、さまざまなバリエーションが揃っています。
“洗面室で何をするか”で、広さ・プランが決まります。洗面室のタイプには顔を洗うだけの専用タイプ、洗面室と脱衣所、さらに洗濯機置場も兼ねた兼用タイプがあります。
専用タイプは廊下やホールの一部に洗面化粧台を置くというケースが多なっています。兼用タイプで広さに余裕がある場合は、次のようなプランが考えられます。
ベンチのある脱衣所兼洗面室
やや広めの洗面室には造り付けのベンチを設けると、お年寄りなどはゆっくり座って着替えができるので喜ばれます。また、湯上がりに休憩したり、ベンチ下を脱衣かごの置き場にするなど、メリットはたくさんあります。
ユーティリティーコーナーとして
洗濯機を置いて主婦の家事室と兼用するプランです。この場合、洗濯機の置場に注意し、洗面台と直交しないようにしましょう。面積に余裕があれば、アイロンがけのできるコーナーや家族の着替えを収納するコーナーなどを1ヵ所にまとめて設計するのも一案です。
パウダールームとして
洗面室でお化粧する女性は多く、化粧品の収納コーナーをつくったり、メイクアップの色味が分かるように自然光を取り入れたり、3面鏡タイプを選ぶなどの工夫が考えられます。自然光を取り入れにくい場合は洗面化粧台の照明を自然光に近い白熱灯にするとか、鏡はくもり止めヒーター付きのものにするとか、便利なパーツを選びましょう。

玄関ドアは原則的にリフォームすることはできませんが、カギの取り替えは可能です。従来のマンションにもとから備え付けられているカギは、ピッキングに弱いものが少なくありませんので取り替えた方がよいでしょう。
玄関は収納力ばかりでなく、ゆとりある美しい空間づくりを心がけましょう。玄関は靴、スリッパ、傘など、狭い空間のわりに収納したいものがたくさんあります。しかし玄関は、帰宅した家族やお客さまを迎える大切な空間。収納力ばかりでなく、ゆとりある美しい空間づくりを心がけましょう。
狭い玄関では、壁面に収納を設けたり、扉の色や素材も壁と似かよったものにした方が広がりが出ます。また、下駄箱を高さ40cm位に低くおさえ、上部に花や置物を飾れば視覚的に広がりが感じられます。
玄関ホールが思うように取れない場合、廊下幅を広げたり、ホール横の部屋を斜めに切るなどして、広がりを出すこともできます。シューズボックスも、天井までの高さのあるタイプのものを選ぶと収納力はかなりアップします。玄関いっぱいを収納にしてしまうと圧迫感があるので、腰の高さのものも組み合わせて、カウンターの上部を装飾用に使い、壁に窓を付けるなどして、ゆとりのスペースを作りましょう。

外壁の塗り替えは、一般的には、10年が目安ですが、汚れやクラックで判断してください。外壁の傷み具合は建物の立地条件、現在の吹付塗料の質や施工の程度などにより違ってきます。
「築10年で塗り替えを」とは一概に言えませんが、一般に10年経つと建物全体の補修点検をした方がよいでしょう。
外壁は、雨の影響で黒いカビで汚れたり、全体に色褪せたり、クラックが入ったりすると、塗り替えを考える時期です。吹付材そのものの耐用年数は、価格に比例して3年〜7年と言われています。施工方法は外壁を高圧洗浄して、下地やクラックを補修します。その上から塗材を吹き付ける方法と吹き付け押えの上からローラーで塗る方法があります。

マンションの場合、フローリングは音が階下に響きがちなのでトラブル防止のために、なるべく防音性の高い製品を選びます。感触と部屋の用途をポイントに、フローリング、クッションフロア、畳、カーペット、タイルなどから選んでください。床は直接身体に触れる部分です。このため、素材の感触が床材選びの重要なポイントになります。
床材には次のような機能が求められます。
どの条件を優先させるかは部屋の用途によって変わってきます。たとえば、キッチンや洗面室などの水回りでは、掃除のしやすさや対候性にすぐれていることが求められます。また、小さな子供や高齢者がいる家庭では、安全性への配慮も必要です。
床材の種類としては次のようなものがあります。
フローリング
耐久性に優れ、ホコリを吸収しないので掃除が簡単なうえ、ぜんそくやアトピーの方にも適しています。ただし、夏場はひんやりとして気持ちいいのですが、冬場は冷たく感じます。
クッションフロア
ソフトな弾力性があり、水に強く、手入れも楽です。ゴム製品が接触すると化学反応を起こし、溶けて汚れが付着するので、家具の足先についているゴム性のキャスターなどには気をつけましょう。
畳
吸湿性、吸音性に優れ、歩きやすく、足ざわりがソフトです。高温多湿の日本にマッチした素材で、素足でもベタベタせず、独特の感触が魅力ですが、磨耗しやすいのが欠点。
カーペット
保温性、吸音性に優れ、歩きやすく、足ざわりがソフトです。しかし、ホコリが舞わずに溜ってしまうので、ダニの温床となりやすく、まめに掃除をしなくてはなりません。また、直射日光に当たると色あせするものもあります。
タイル
水や汚れに強いので、水回りに使われます。手入れも簡単で、見た目も清潔ですが、足ざわりが冷たいのが難点です。

色合いや質感だけでなく、断熱性や遮音性などの機能や、汚れにくく傷みにくいなど、手入れのしやすさも忘れてはなりません。
部屋の面積の多くを占める壁材は、インテリアのイメージを左右する重要な要素です。このため、壁紙は色合いと質感が重視されますが、断熱性や遮音性などの機能も忘れてはなりません。手入れの点からいえば、空気中のホコリやたばこの煙に汚れにくく、年が経っても傷みにくい素材が理想的です。
壁紙には大きく分けて、紙壁紙、織物壁紙、ビニール壁紙の3種類があります。
紙壁紙
施工しやすいのですが、耐水性や耐摩擦性に劣るため、日本ではあまり普及していません。紙壁紙が中心に使われているヨーロッパでは、デザイン・色柄ともに優れたものが多く、日本でもヨーロッパからの輸入品を手に入れることができます。
織物壁紙
やわらかい質感に高級感がありますが、耐水性に乏しいことや、つなぎ目部分の糸がほつれるといった欠点もあります。
ビニール壁紙
日本では施工がしやすく、安価で、色柄も豊富なビニール壁紙が一般的に使われています。ビニール壁紙は耐水性に優れ、手入れも簡単です。しかし、湿気のこもる北側の部屋などでは結露やカビが発生しやすいのが欠点です。最近では防カビ、結露防止、脱臭、抗菌といった付加機能がついた商品も出ているので、用途にあったものを選ぶとよいでしょう。

バルコニーの角から雨水がもる場合、これはバルコニーの先の部分に当たった雨がバルコニーを伝って裏側に回って流れ込んだものだと思います。階下ではバルコニーが庇になっており、雨水は庇の天井に流れ伝って建具の上部から室内に入ってきたものと考えられます。これを防ぐためには、バルコニーの先から流れてくる雨水を断ち切る水切りを付けることです。
水切りはバルコニーの先端から5cm前後の裏面に入った位置に幅3cm前後の溝をバルコニーの先端と平行につけます。バルコニーの先に当たった雨水をこの溝で縁を切ります。
また、バルコニーや庇自体の水勾配が大切です。防水の基本は雨水をすみやかに流すことで、それには充分な水勾配を取ることです。
庇に水切り溝を付ける時に合わせて、50分の1以上の水勾配をつけ庇の内部に雨水が流れ込まないように仕上げます。

まずマンションの構造を確認しましょう。一般的にマンションは「ラーメン構造」のものが多いのですが、この場合、建物を支えている柱と梁さえいじらなければ、壁の位置はほぼ自由に変えられます。これに対し、「壁式構造」の場合はリフォーム可能な箇所が限られてきます。この構造では、鉄筋コンクリートでできた壁がマンションを支えているため、基本的に改造は不可能です。構造についてはリフォーム業者に現場調査してもらい、調べるようにしましょう。なお、部屋を区切り直すだけなら内部間仕切り壁を増やせば済むので、構造・工法を気にする必要はありません。